肩の力を抜け、なんて、初めて言われた。 いつも完璧が当たり前だったから。完璧であることを、常に求められていたから。 今は、ふっと力が抜けたみたいだ。 「よく見てるね」 「……当然でしょ」 「あ、さっきの私の真似だ?」 「泣いたり笑ったり、忙しい人だなー」 「あ、戻った」 「はい?」 いつもの生意気な後輩に戻っちゃった、残念。 でも、そっち方が落ち着くや。変なの。