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「……あ、恋奈センパイじゃん」


「出たな悧來後輩……」



まさに神出鬼没。あまり人の来ない屋上でお昼を食べようと思ったところ、先客がいた。


なんでこうも、行くところに彼はいるのか。遭遇率が高すぎて、何か仕組まれているのではないかと疑うほどに。




「あれ、綿乃先輩は?」


「今日は彼氏と食べるってさ」



そう、咲菜には彼氏がいるのだ。

なんか「運命かも……」って頬を紅潮させながら報告に来たのを覚えている。


もう、幸せなら良いけどさ?私の前で見せつけるのはやめようね?



お弁当を持ってスキップする姿にはほわほわのお花が飛んでたんだから。


別れたばっかりの私には毒よ?