猫かぶりでも、 きみが好き。


「悪口言われても自分から絶対に言わない所とか」


佐富の口から出てくる私は、猫をかぶった私。


醜くて、暗い私を必死に取り繕うの。

制服とメイクと笑顔で隠しきって。


大好きな私になりきる。


「悪口言ってもっ、いいことなんか、無いから…」


「君にとってもは当たり前のことかもしれないけど、僕はそれ、すごいと思うよ、」


ずっと逸らしていた目線を合わせてしまったのは、紛れもなく私。

佐富が、どんな表情で話しているのか気になった。

佐富の瞳に、私がどう映っているのか知りたくなった。


「そんなに褒めてくれても、いいことなんか無いよ、」


「褒めたっていいでしょ?」