君の好きな人になりたかっただけ 〜報われない片想い〜

小山内くんが教室を出ていくのを見て、今がチャンスだとお菓子の袋を掴んで廊下に出る。



「お、小山内くん!」



小山内くんは振り向くと、きょとんと首を傾げた。



「あれ、詩春先輩。どうしたんですか?」



名前で呼んでくれる小山内くんに胸がきゅうと苦しくなり、慌てて笑顔を作る。



「えっと、あの…あ、チョコ好き?」


「チョコ?はい、大好きですよ」


「これ、好きかわからないけど…」



震える手で小山内くんにチョコの袋を差し出す。


手汗がにじんで今にも滑り落ちそうだ。