君の好きな人になりたかっただけ 〜報われない片想い〜

だから、陽太と真っ向から勝負をしたい。


たとえ敵わなくたって、頑張った結果が二人の笑顔なら俺はそんな結末でもいいって思うから。


陽太は誰のことも気にせずに、素直になるべきなんだ。



そんな思いを込めて送った一文は、陽太には届かなかった。





「…陽菜乃!」



案内された小さな部屋には、陽菜乃が一人ぽつんと突っ立っていた。



「そ、う…。ねえ、どうしよう…」



陽菜乃がふらついた足取りで俺の前までくると、服の袖をぎゅうっと強く握りしめてきた。


陽菜乃の目は真っ赤に腫れていて、相当泣いていたことがうかがえる。