クラスでは地味な方だが、生徒会活動に興味があった。



人前で話すことはできるし、企画を考えることも好き。

パソコンを使った文書作成もできる。





……お花も、好き。






だから…やっていける。そう思っていた。








それなのに…。
集まった生徒会メンバーは、みんな不真面目だった。







というか。
やる気が無い?








明るさだけが取り柄の生徒会長。

友達がめちゃくちゃ多いだけの副生徒会長。







この2人を始め…本当にみんなやる気がない。







新生徒会が発足した時はこんな感じでは無かったんだけどね。






いつの間にか、みんな理由をつけて生徒会室に来なくなった。












会長も副会長も当然、生徒会選挙で選ばれているけれども。

こんなの…もはや、人気投票。







この2人よりも良い公約を述べていた真面目な立候補者は、人気投票で落選した。







「…はぁ」





この2人が当選した時に気付いていれば良かった。


ここで生徒会メンバーになっても、やりづらいだけだよ~って。








…今更、何を言っても過去に戻れないけれど。


















私はジョウロに水を入れて、校舎横の花壇に向かった。



『商高花壇』と書かれた長い花壇には、向日葵(ひまわり)が植えられている。








「大きくなってね」







小さな双葉。




…元気に育って欲しいと願う。






水やりを押し付けられているという事実は、向日葵には関係無いからね。







誰も面倒を見ないなら。

この向日葵を育て上げるのは、私の役目だ。