ぎゅう、と抱きしめられる力を強くされるけど、私はまだ先輩の答えを聞いてない。
「待ってください、まだ先輩の答え聞いてません」
「聞かなくても分かるだろ」
「………」
「変わってない。でも、たくさん傷つけて、苦しめて、悩ませて。本当にごめん」
そう言ったあとの先輩の目からは、涙がこぼれ落ちていた。
「…そのたくさん苦しんだ期間、これからは先輩が幸せで包んでください」
「この髪も、この目も、この顔も。莉那がいちばん綺麗だよ」
予鈴のチャイムが鳴る中、そんなことを気にすることも無く
仲直りをして恋人になって、初めてのキスをした。

