「高校に真っ白な髪の毛をした、青い目をした女子が入学してきたって噂で聞いたんだ」
「………」
「それで、その時に俺、あの時の子だって確信したんだよ」
なにを、今さらつらつらと思い出話なんてしてるの?私にそんな余裕なんてない。
反省会なら一人でやってよ。
「謝らせてほしい。言い訳に聞こえるかもしれないけど、男って素直になれない生き物で。好きな人いじめるとかダサいって分かってたけど、俺…」
この状況で好きな人とか言われたって、頭の中は整理できてない。何を言われたって、今は私を混乱させる材料になっていくばかりで。
もうこれ以上聞いてたら、私がおかしくなる。
「もう、なにも言わないで…」
「お願いだから、謝らせてほしい」
「私は忘れてないからっ!!あの時されたこと、辛かったこと全部、全部っ…あの日から頭にこびりついて、忘れたくても忘れられなくて、人目を気にするようになってっ…」
「…ごめん、ごめんな」
「大っ嫌い!!今さら謝られたってどうしようもないの!!」
先輩の顔を見ることもなく、その場を急いで離れた。