今まで一度も、たった一つのものも、この手には落ちてこないと思ってたのに。 やけにふわりと、ゆっくり落ちてきた大切なものをどうにか包みこんだら。 後から後から、以前は考えられなかった幸運や、これまでけして交わることがなかった縁が指先に繋がってきて。 この苛立つくらいの不思議な現象は、一体何なのだろう。 今になって、こんなにたくさん私の真上に降らせると決めたのが神様なら。 このどれを運命と呼ぶのか、それを決めるのも私じゃないのかな。