ジョシュア殿下はにっこりと怪しい笑みを浮かべて、わざとらしいくらいに優しい声で尋ねてきた。
「そうか。俺の妃候補の話が出ているのか。それで、セアラはその候補を選んでいるんだな? そんなに嬉しそうに」
「はっ、はい……?」
「まぁいいや。そんなに知りたいなら教えてあげるよ。仕事熱心な部下のためだからね」
「あ……りがとうございます」
「俺の好みの女性は、いない! 以上だ!」
「は……え!? えっとそれって……あっ、殿下!」
殿下はキッパリとそう言いきるなり、私から紙を奪い取ってスタスタと自分の机に向かってしまった。
乱暴にドスッと椅子に腰かけている。
好みの女性はいないって、何よそれ!?
綺麗な人がいいとか、静かそうな人がいいとか、何かあるでしょ?
そう追求したいけれど、ジョシュア殿下が苛立っているのが嫌というほど伝わってくるので、とてもではないけどこれ以上話しかけることができない。
もう! なんで急に不機嫌になったの!?
殿下に恨めしい目を向けながらも、私も自分の席に戻った。
「そうか。俺の妃候補の話が出ているのか。それで、セアラはその候補を選んでいるんだな? そんなに嬉しそうに」
「はっ、はい……?」
「まぁいいや。そんなに知りたいなら教えてあげるよ。仕事熱心な部下のためだからね」
「あ……りがとうございます」
「俺の好みの女性は、いない! 以上だ!」
「は……え!? えっとそれって……あっ、殿下!」
殿下はキッパリとそう言いきるなり、私から紙を奪い取ってスタスタと自分の机に向かってしまった。
乱暴にドスッと椅子に腰かけている。
好みの女性はいないって、何よそれ!?
綺麗な人がいいとか、静かそうな人がいいとか、何かあるでしょ?
そう追求したいけれど、ジョシュア殿下が苛立っているのが嫌というほど伝わってくるので、とてもではないけどこれ以上話しかけることができない。
もう! なんで急に不機嫌になったの!?
殿下に恨めしい目を向けながらも、私も自分の席に戻った。



