結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜【電子書籍化決定】


「そのおかげでセアラが俺のところに来てくれたわけだから、怒ってないよ。……というか、感謝してる」

「!」


 弟から感謝されたことがないのか、マーガレット王女の目にはまた大粒の涙が浮かんでいた。
 キラキラとした嬉しそうな瞳で見つめられて気恥ずかしいのか、ジョシュア殿下はプイッと顔をそらしている。



 ふふっ。殿下、もしかしてちょっと照れてるのかしら?



「私のおかげだったのね! あのときセアラを訪ねてよかったわ!」

「調子にのらないでよね」


 仲がいいのか悪いのかよくわからない姉弟のやり取りを、私は笑いをこらえながら見守った。


 その後、私は姉にジョシュア殿下との結婚を報告。
 姉からのお祝いのメッセージの最後には、フレッド王子が「やっぱりね」と言っていたと書いてあった。

 フレッド王子の宣言通り本当に半年以内に報告することになるなんて、彼の勘は本当にすごいと関心してしまう。


 ジョシュア殿下は、私の就職前に執事をされていたオリバー様へ直接手紙を書いて送ったらしい。

 その数日後には、オリバー様から大きな大きな花束が届いた。
 ジョシュア殿下の瞳の色と、私の瞳の色である黄金色と薄紫色の花で揃えられた花束。
 なんとも綺麗なその花束を見て、殿下は嬉しそうに微笑んでいた──。