というか、そもそも私が女性だけの中で生活するように指示してきたのは王宮側なのに!
姉ではなく私が秘書官になると決まった後、勉強する場として王宮が指定してきたのが女学園だったのである。
姉は共学を指定されたのに、なぜ私だけが女学園だったのかは今でも謎のままだ。
どちらでも構わなかった私は、ただ素直にそれを受け入れた。
男性のことも学ぶ必要があったなら、最初から共学を指定してくれれば良かったのに……なんて、殿下に言っても仕方ないわよね。
ただの秘書官の学び舎を決めるのに、殿下が関わっているはずがない。
文句を言いたいのを我慢して、私はいつも通り殿下の言い分を飲み込んだ。



