結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜【電子書籍化決定】


 ジョシュア殿下に対しても、まったく同じ回答をするフレッド王子。
 爽やか笑顔仮面をつけているジョシュア殿下も、さすがにこの答えには驚いたらしい。

 あきらかに口元をヒクッと引き攣らせている。


「一目惚れ……ですか?」

「はい。俺がセアラの写真を──」

「あああっ! あの! 違うんです! フレッド殿下のお兄様が少し誤解されただけで、一目惚れと言ってもその……」



 写真の話はしないでっ!!



 話を止めてほしくて、慌ててフレッド王子の腕をギュッと掴んだ。
 私の反応で、写真の話はしてはいけないのだと察してくれたらしい。

 フレッド王子は口を閉じて急に黙ってしまった。



 ごめんなさい、フレッド殿下!
 でも、あの写真はジョシュア殿下にだけは知られたくないんです!



 声に出すことができないため、腕を掴んだまま長身のフレッド王子を見上げる。
 目で訴えるようにジーーッと見つめると、王子は私の手にそっと触れて無言で頷いた。



 伝わった?