結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜【電子書籍化決定】


 ゾゾゾ……とした寒気が背筋を通り、ブルッと肩が震えた。
 きっと今の私は顔が真っ青になっていることだろう。



 でも、怒られるのはおかしいわ!
 ウソをついて人の面会を勝手に断ったのはジョシュア殿下だし!
 私のほうが怒りたいくらいよ!



 負けじとジロッと睨みをきかせて見たけれど、ジョシュア殿下に笑顔のまま「どうした、セアラ秘書官?」と問われてすぐに視線をそらした。
 
 いつも以上に優しい口調になっているのは、それだけ不機嫌だという証拠だ。
 彼をさらに怒らせるわけにはいかない。
 ……未来の自分のために。


「偶然会えたみたいでよかったです。それにしても、なぜセアラ秘書官に面会を?」

「ただ会いたかったからです」

「……特に用件があったわけでは?」

「ないですね。俺はセアラに一目惚れをしたようなので、会って話をしたかっただけです」

「!」

 

 フレッド殿下!? 何を!?