フレッド王子は初めて気まずそうに視線を下に向けた。
この人はあまり深く考えることなく、素直に自分の気持ちをそのまま口にしてしまうのだろう。
なんだ……じゃあ、やっぱり告白とは違うわね。
お義兄様に言われてそう思い込んでいるだけだもの。
この写真を見て一目惚れするなんて、ちょっとおかしいし。
自分の中でいろいろなことが繋がり、やっと疑問が全部なくなった。
それと同時に、新しく気になることが頭に浮かんでくる。
「あの、この頃の私に見覚えはありますか?」
「木に登ってた頃の?」
「そ、そうです」
……木に登ってたって声に出さないでほしいわ。
思わず周りをキョロキョロしたけど、幸い近くには誰もいなかった。
フレッド王子はうーーんと少し考えたあとに「ない、と思う」と答えた。



