結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜【電子書籍化決定】


 フレッド王子は初めて気まずそうに視線を下に向けた。
 この人はあまり深く考えることなく、素直に自分の気持ちをそのまま口にしてしまうのだろう。


 
 なんだ……じゃあ、やっぱり告白とは違うわね。
 お義兄様に言われてそう思い込んでいるだけだもの。
 この写真を見て一目惚れするなんて、ちょっとおかしいし。



 自分の中でいろいろなことが繋がり、やっと疑問が全部なくなった。
 それと同時に、新しく気になることが頭に浮かんでくる。


「あの、この頃の私に見覚えはありますか?」

「木に登ってた頃の?」

「そ、そうです」



 ……木に登ってたって声に出さないでほしいわ。



 思わず周りをキョロキョロしたけど、幸い近くには誰もいなかった。
 フレッド王子はうーーんと少し考えたあとに「ない、と思う」と答えた。