「もう! 私が勝手に選んじゃいましたからね!?」

 
 そう言いながら、今は誰も座っていないジョシュア殿下の席をキッと睨みつける。


 
 もしこのまま殿下が最後まで誰も選んでくれなかったら……そして陛下に提出を求められたら……強行突破として、この方々を候補として提出しちゃいますからね!
 
 それが嫌だったら、ちゃんとご自分で選んでください!


 
 心の中で叫んだだけだというのに、まるで本人に言ったような気分になる。
 少しだけスッキリした私は、選んだ3人の候補者をファイルにしまい、他の候補者たちの書類をまとめだした。


 
 でも……本当にこの方々で大丈夫かしら?



 自信を持って選んだはずなのに、どんどん不安が押し寄せてくる。