「はぁーー……終わった」

 
 ジョシュア殿下もトユン事務官もいなくなった夜の執務室で、私は大きなため息とともに机に頭をのせた。
 大量にあった令嬢たちの情報書類の中から、最終候補として3人の令嬢をなんとか選び抜いたのだ。



 もしこのまま殿下が妃候補を決めてくれなかったときの予備として、提出できる書類は準備しておかないとね!

 
 
「このご令嬢たちで殿下が許可してくださればいいけど……」

 
 自分で選んだ3人の令嬢たちの写真を見て、ボソッと呟く。


 
 将来王妃となる方だもの。
 優秀な方や家柄の強い方など、なんとか国にとって有力な方を選べたと思うわ。
 
 本当は殿下の好みを考慮して選びたかったけど、教えてくれる気はなさそうだし仕方ないわよね。