今までもジョシュア殿下の表の顔と裏の顔の違いに驚いてきたけれど、これはまた違う顔だ。
なんとなく、今の殿下が本当のジョシュア殿下の姿な気がする。
……どうしたのかしら? さっきまでは普通だったのに。
そんなに私とマーガレット殿下が2人で話していたのが気に入らなかったの?
マーガレット王女が渋々と部屋から出て行ったのを確認するなり、ジョシュア殿下が私に向き直った。
「今の話、何?」
腕を組んで私を見下ろしている殿下は、いつもの楽しそうな雰囲気がまったくない。
ピリピリ漂う気まずい空気に耐えながら、私は質問を返した。
「今の話とは……なんのことでしょうか?」
「候補の中にセアラが入っていたら俺が嫌がるって話」
……聞いてたの?



