まさか……妃候補決めの件?



「マーガレット殿下がよくブツブツ呟いているんですよ。「なんでセアラが……」とか「お父様はどうして……」とか」

「そ、そうなの……」



 絶対に私が担当を変わった件ね!
 そのことを陛下に伝えて、何か納得できない答えが返ってきたんだわ。

 私にはまだ何も連絡がないけど、このまま進めても大丈夫なのかしら?



「あっ! 私、そろそろ行かないと。では、また。セアラ秘書官」

「ええ。またね」


 慌ただしく去っていくドロシーを見送った後、私も執務室に向かって歩き出した。