第3節


ーふたりー




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あのアパートを出て一週間。
最初はどうなるかと思ったけど、意外と上手くやれている。


来る途中で警察にバレたりしないかと微かに怯えていたのだけれど、何にも引っかかることなくすんなりと家まで着いてしまった。


それがあまりにもすんなりと行くもんだから、わたしは少し怖くなったけど。


最初はこの家も埃まみれの廃墟みたいな家だったけど、掃除をして生活していくとだんだんと綺麗になっていった。
そうだ、この家に来てから拓海くんも家事を手伝ってくれるようになった。


想定していたよりも広い家だったから、すべての家事をひとりでするのかと思うと気が引けたけど、拓海くんが手伝ってくれたお陰でわたしの負担はかなり減った。


料理も一緒にするようになった。


ことあるごとに分からないを連発していたけど、色々学んで今日はフレンチトーストを焼いてくれた。