夏に溶けていく



私はヤケクソに走り回った。


紫央さえ、紫央さえ姿を見せてくれれば!


最後でいい、わがままは言わない。


最後に、好きだよって言いたい。


答えがダメだったとしてもいい。



ただ、自分の気持ちを伝えたい。


そう思って探しまわった。


午前4時半。


夏だからなのかもう明るくなってくる。


もうここがどこだか分からない。


大体11時ぐらいから探し始めて、もうすぐで5時間だ。


私の体力、よく保った。


もう残りのお金ももうない。


自分の家にも帰れないし、パンだって買えない。


どうせなら、どうせなら自分で選んで死にたい。


私は駅で50円の切符を買った。


数メートル先の無人駅だ。


朝早くて誰もいない。


表を見てみると、ここ、南雲は始発駅なんだそう。


ちょうどいい。



誰にも見られずに済む。


電車が来た。


私は無心で電車を前に飛び降りた。