夏に溶けていく



帰ったらもう7時。


そろそろ暗くなってくるごろだ。


すると、珍しく私のポストに封筒が刺さっていた。


もしかして、紫央!?


なんて思って見てみるとまさかの人物だった。


「お父さん…!?」


私の元には両親共にいない。


母親は10歳の時亡くなり、そこから父親は失踪。


長らく音信不通だった父からの手紙だ。


緊張しながら、封筒を開けると1枚の手紙と、通帳、大量のお金が入っていた。



『真夏



単刀直入に言う。


お前との縁を切る。


お金には困らないだろうから自分で管理してくれ』



私の父親って、こんなに酷い人だったっけ。


涙が出てきた。


いつか、お父さんに会えないかなと思ってた。


私の記憶の中では、優しくて。でも叱る時は叱ってくれた。


そんな記憶しか頭に残ってない。


『ごめんな』


端に鉛筆で書いて消した文字が書いてある。


やっぱりお父さんなんだ。


紫央もそうだった。


謝ってどこかに行く。


謝るんならどこにも行かないでよ。


私のそばにいてよ。


そう思うたびに涙が出てくる。


止めようと思っても止まらない。


紫央とお父さんが私の生きる意味だったのに。


私は誰にも必要とされないんだ。