そして、俺は中学2年生の時に…良也が義弟だと、知った。
たまたま両親の話を聞いてしまったのだ。

気になって話を聞いているのがバレたのか…

———そこからは、地獄の毎日が始まった。


なんで、俺は"本物"(ホンモノ)の子供なのに、両親は構ってくれないんだろう?

良也は…血の繋がっていない、ただの"他人"(ニセモノ)だ。


どれだけ頑張っても褒められるのは良也だ。俺が…虐められるんだ。”家族”だなんて、そんな綺麗な言葉、嫌いだ。

はじめは、受け入れられなかった。

なんで、"本物"(ホンモノ)"他人"(ニセモノ)に負けるのか、意味がわからなかった。

もう、分かった。もう、争うのもやめた。

その状況に慣れていき、溶け込んでいき、全て——どうでもよくなったんだ。