「……」

2人の間で沈黙が流れた。

どうしよう…聞いてはいけないことだったかな、また嫌われてしまう——

「あっご、ごめんなさい…とんだご無礼を…」

そう言いかけた時、

「いや、いずれ朔良に言わなきゃいけないことだったから…

話すね、ウチって何者、なのか。」

露木さんが言った。
目が、真剣だった。

「引かないで聞いて欲しいんだけど…

紫雫組(しづくぐみ)って知ってる?」

「もちろん…知っています」


——紫雫組。その名前を知らないという人は、この街にはいなかった。

この街をまとめる、暴走族だ。

暴走族とはいえ、悪いことはしていなく、大きな財閥みたいなもの。
この街を裏で支える大きな財閥だ。

そして、そこのトップは…今まで現れたことのなかった、”妃総長(ひめそうちょう)様”と言われている。

しかし、なかなかその人は姿を見せないらしい。