「ごめん、龍二。私‥‥何も感じなかったかも」
「‥‥?愛海は鈍感過ぎるから‥‥違和感に気づけなかっただけかもよ?」
「ううん。違和感や嫌悪感があったらさすがにわかると思う。いくら私でも知ってる感覚に気づけない程鈍感じゃないよ」
「え?ちょっとよくわかんないんだけど‥‥それは愛海がキスで違和感や嫌悪感を感じたことがあるって意味?」
「‥‥うん。高校の時、男の子とデートしてた時期あったでしょ?同じ人と繰り返し2~3回会うこともあったから、人によっては付き合ってると勘違いしちゃう人もいたりして‥‥ね?」
「誰?」
「え?何?」
「愛海にキスしたやつ。誰なの?」
「え?いや‥‥龍二は知らない人だよ?」
「いいから。誰か教えて?」
「だいぶ前に何度か会っただけの人だから名字は忘れちゃったけど‥‥大学生のまこと君ていう人‥‥」
「もしかして、最後の方に会ってたやつ?」
まこと君とは2回デートした。1回目のデートで別れ際にキスされて、驚いたけど嫌って程でもなく、次の誘いにものってしまった。でも2回目のデートは終始きまずくて、再びキスされた時にはっきりと嫌悪を感じた。
まこと君とのことが尾を引いて、その後個人的な誘いを断るようになり、新たな出会いにも積極的になれなくなってしまった。
まこと君は確かに最後のデート相手だ。だけどデートの詳細なんて話してないはずなのに、なぜ龍二がそれを知ってるのか‥‥
「くそっ!あいつ、チャラ過ぎると思ったんだ‥‥あんなやつに愛海の初めてのキスを奪われるなんて‥‥まじで許せん‥‥」
「龍二?まこと君のこと知ってるの?え?なんで?」
「愛海。あんなやつのことは忘れていい。俺とのキスだって何も感じなかったんならノーカンだ。愛海のファーストキスは、さっき言ってた甘くてふわふわを感じられた時だ。絶対俺が愛海にそれを感じさせてみせる。とりあえず今は仮でいい。愛海は俺の恋人だよね?」
え?なんか話がかみ合ってない上に飛び過ぎじゃない?まこと君のことは?
頭の中がはてなマークでいっぱいになってる私に構うことなく、龍二が少し乱暴なくらい強い力で抱きしめてきた。
「好きだよ、愛海。愛海のためなら、俺はなんだってする。俺は愛海の運命になりたいんだ」
こんな風に告白された経験は今まで一度もなかった。強引に抱き締められ、キスをした時以上に胸がドキドキしている。だけど不思議と嫌悪感はない。それどころか、龍二の腕の中を心地よいとすら感じている自分に気づいた。
あれ?これって‥‥このドキドキって‥‥もしかしてこれが『恋人の好き』なんじゃないのか?
「‥‥?愛海は鈍感過ぎるから‥‥違和感に気づけなかっただけかもよ?」
「ううん。違和感や嫌悪感があったらさすがにわかると思う。いくら私でも知ってる感覚に気づけない程鈍感じゃないよ」
「え?ちょっとよくわかんないんだけど‥‥それは愛海がキスで違和感や嫌悪感を感じたことがあるって意味?」
「‥‥うん。高校の時、男の子とデートしてた時期あったでしょ?同じ人と繰り返し2~3回会うこともあったから、人によっては付き合ってると勘違いしちゃう人もいたりして‥‥ね?」
「誰?」
「え?何?」
「愛海にキスしたやつ。誰なの?」
「え?いや‥‥龍二は知らない人だよ?」
「いいから。誰か教えて?」
「だいぶ前に何度か会っただけの人だから名字は忘れちゃったけど‥‥大学生のまこと君ていう人‥‥」
「もしかして、最後の方に会ってたやつ?」
まこと君とは2回デートした。1回目のデートで別れ際にキスされて、驚いたけど嫌って程でもなく、次の誘いにものってしまった。でも2回目のデートは終始きまずくて、再びキスされた時にはっきりと嫌悪を感じた。
まこと君とのことが尾を引いて、その後個人的な誘いを断るようになり、新たな出会いにも積極的になれなくなってしまった。
まこと君は確かに最後のデート相手だ。だけどデートの詳細なんて話してないはずなのに、なぜ龍二がそれを知ってるのか‥‥
「くそっ!あいつ、チャラ過ぎると思ったんだ‥‥あんなやつに愛海の初めてのキスを奪われるなんて‥‥まじで許せん‥‥」
「龍二?まこと君のこと知ってるの?え?なんで?」
「愛海。あんなやつのことは忘れていい。俺とのキスだって何も感じなかったんならノーカンだ。愛海のファーストキスは、さっき言ってた甘くてふわふわを感じられた時だ。絶対俺が愛海にそれを感じさせてみせる。とりあえず今は仮でいい。愛海は俺の恋人だよね?」
え?なんか話がかみ合ってない上に飛び過ぎじゃない?まこと君のことは?
頭の中がはてなマークでいっぱいになってる私に構うことなく、龍二が少し乱暴なくらい強い力で抱きしめてきた。
「好きだよ、愛海。愛海のためなら、俺はなんだってする。俺は愛海の運命になりたいんだ」
こんな風に告白された経験は今まで一度もなかった。強引に抱き締められ、キスをした時以上に胸がドキドキしている。だけど不思議と嫌悪感はない。それどころか、龍二の腕の中を心地よいとすら感じている自分に気づいた。
あれ?これって‥‥このドキドキって‥‥もしかしてこれが『恋人の好き』なんじゃないのか?