「…じゃあ、今日の授業はここまで。次は小テストがあるから勉強してくるんだぞー」
古文の小テストが予告されたところで、6限の授業が終わりを告げた。
ん〜、やっと終わった。
古文の授業はどう頑張っても睡魔に襲われて仕方ない。
教科書を開けば呪文のような活用形がずらりと並んでいて、見てるだけで眠くなる。
しかも、次はその活用形の小テストがあるらしい。
「はぁ…やだなぁ」
「なにが?」
机につっ伏す私の上から怜美の声が聞こえて顔を上げる。
もうスマホ片手にスクバを背負っていて、帰る準備万端の模様。
SHR受けないで帰ろうとしてる…ってことは。
「小テストがやだなーって。怜美は、これからデート?」
「そ。校門まで迎えに来てくれてるみたい」
「いーなー」
実は怜美、他校に彼氏がいるのだ。
前に写真見せてもらったけど、かなりのイケメン。
この面食いめ〜っていじったけど、話を聞けばどうやら彼氏が怜美に惚れたんだとか。
今は怜美も彼のことが大好きで、相思相愛らしい。
羨ましい限りである。



