「残念だけど、ランチは諦めるよ。また話そうね…って、俺から話しかけに行けばいいのか」
「はい、そうしてくださ……ん?」
今、最後らへんになんか聞き捨てならない言葉が聞こえたような…?
「今日はもう無理そうだから、デートのことはまた夜に連絡するね。またねー」
「えっ、いや、ちょっ…」
今話してたやつ、どれも許可してないんですけど…!!?
私が疑問に思っているうちに、幸先輩はそそくさと教室へと戻っていってしまった。
「……やっぱり、お金払っとけばよかった」
手元のクリームパンを見つめながら、ため息とともにそんなボヤキがこぼれたのは言うまでもない。



