「それ、やばいよ」
やっとの思いで教室までたどり着き、先に来ていた怜美に今朝のことを話してみたら真顔で言われて聞き返す。
「やばいって…どんな風に?」
「いつか食べられるよ、幸先輩に」
怜美の表情もは真剣そのもの。
でも私にはイマイチ響かない。
「まさか〜。だって、私だよ?」
自虐に聞こえるかもしれないけど、本当に心から思ってるもん。
「ひなみのそういうとこ直したほうがいいと思う」
「えぇ…そんなこと言われても…」
だって、事実じゃない…?
私知ってるよ?
幸先輩が連れて歩いてる子たちは、みーんなスタイル良いってこと。
幼児体型の私になんて興味無いよ絶対。
「いい?相手はあの幸先輩だってことを忘れないで。あの人と仲良くするのはひなみの勝手だけど、信用しすぎちゃダメ。わかった?」
「う、うん…わかった」
なんか、いつもより怜美の圧がすごい…。
心配してくれているからこその圧なんだよね。
保健室であった事件は怜美に伏せたのに、そこまで言われる幸先輩って…。
「…相当なんだろうな」



