「宇野女ちゃん、ごめんね。また連絡するから」
「いえ、お気になさらずに。お気をつけて!」
「ありがとう」
綿谷先生は机の上にお札を置いて、部長と一緒に急ぎ足でカフェ内を後にした。
今はただただ部長の奥さんの体調が良くなることだけを願い、家に戻り綿谷先生が帰って来るのをひたすら待ち続けた。
夜の7時に綿谷先生が帰ってきた。
「宇野女ちゃん、遅くなってごめんね」
手には有名なケーキ屋さんの箱を抱えている綿谷先生。
「今日、せっかくのデートを俺の都合で台無しにしちゃったから、買ってきたんだ」
「ハイ」と、私に差し出してくれた。箱の中身を開けると美味しそうなイチゴのタルトとチョコのショートケーキが入っていた。



