ある日の昼休み、遼河が少し緊張した面持ちで言った。



「俺、愛花先輩に告白する!!!」


「っ!!」


そう言った瞬間、ハンマーで殴られたような強い衝撃が走る。



分かってた。

分かってたじゃん。

だっていつか告白するって遼河は言ってたし、何より先輩のことを大好きすぎる遼河がずっと想いを伝えないわけがない。


なのに覚悟していたのに……………、上手く返事ができない。



「そっ…………か。」

「おう。思いっきり想いぶつけてくる。」


いつもより一段と輝いている遼河は覚悟を決めたような目をしている。


告白……………。


もしも告白して上手くいったらもう私と遼河は今までみたいにはいられない。


でも、遼河には幸せになってほしいから。
先輩と付き合って笑顔でいられるならそれでいい。


例え私じゃ、なくても……………。




「頑張れ!
真っ直ぐ気持ち伝えてきな!」

「おう!ありがと!」



だから涙が出そうになるのを必死で堪えて笑顔を作った。