どうしようもなく惹かれてしまっていた。


最初は復讐のためだけに近づいたはずだったのに、近づけば近づくほど、玲央を知れば知るほど好きになっていった。


本当に恋をしてしまっていた。



「…本当に、本当？」


「うん」


「エイプリルフールの嘘なんかじゃなくて？」


「もう嘘はつかないよ」



玲央が幸せそうに、だけどやっぱり無邪気に笑った。



嘘から始まった関係だったけど、これからは玲央の隣で本当の恋をしていく。


この気持ちは、紛れもなく本物だから。



「杏花、俺の本当の彼女になって」