「俺のとこに来なよ、っていうエイプリルフールの冗談にいつもみたいにツッコんでこないほど、あいつと何かあったんだろ?何があったのか知らないけどさ、ちゃんと仲直りして、元のバカみたいに明るく笑う杏花に戻ってよ」



とんっと私の背中を瞬くんが軽く押してくれて、玲央の前に突き出される。



「杏花…」


「全部、知ってるよ…」



玲央に何かを言われる前に、こちらから話を切り出す。



「全部…?」


「初めから、私のこと騙してたんだよね。玲央が私に告白をしたのは、罰ゲームだったんでしょ?」



玲央が驚いたように目を大きく見開いた。



「どうして、それを…」



…やっぱりね、私に言ってくれた言葉も優しさも全部嘘だったんだ。