君の嘘から始まる本当の恋

「いや、別にいつもとあんま変わんねぇけど?」


「え?いやいやいや、変わるよ。こんな顔で天峰くんの隣なんて歩けないから!離してよ」


「だから…っ」



ぐいっと掴まれた腕を引かれ、天峰くんと至近距離で目が合う。



「メイクしててもしなくても、おまえは可愛いって言ってんの。だから気にしてんじゃねーよ」



ぼっと頬が一瞬で赤くなったのが自分でもわかった。



「あ、ち、違うからな!?今のはその…おまえがわけわかんねぇこと言うから…」


「あ…はい…」



こくんと小さく頷くと、天峰くんは同じように顔を赤くしながら腕を掴んでいた手で私の手を絡め取って歩き出した。



「…そのまんまでいいから、一緒に学校行くぞ」