「知ってる人と同じになれますように〜」

手を合わせてお願いする奈心に向かって星羅が微笑んだ。

「なんとかなるでしょ!同じクラスの子も1人はいるし!」

私は奈心と同じく少し不安だけど、友好関係の広い星羅は特に気にしていなそうだ。

「紗蘭、例の3組の人と同じ班になるかもだし〜!」

ニヤニヤしながら星羅が続けた。

「ちょ別に好きじゃないってば!名前も知らないし…」

私は前のめりになって全力で否定した。
変な噂が流れるとあることないこと話が膨らみ、面倒くさくなってしまうお年頃。
変な噂が流れるのだけは絶対に避けたい。