「遅かったな」
石井がそう言って我に帰る。
そうだ、西野と原だけじゃなかった…ここにいるの。ごめんね、石井、谷川。
「だから場所わかんないのかと思って迎えに行っちゃった」
西野がそう言いながら、私の正面に座る。
ちなみに、席は指定されていて私の右隣には青葉、青葉の正面には石井。左隣には由華がいて、その前には谷川が座っている。
「あれ、凛と原はまだ?」
青葉の声で気づいた。
あれ…?一緒にいたはずの凛と原がまだ来ていない。
「俺はここにいるぞ!畠中が迷ってて遅くなったわ〜」
頭上からそんな声がして顔を上げると、そこには少し顔の赤い凛がいた。
…?なんで凛の顔が赤いんだろう。
結構みんなと仲良くしてるから照れるようなことはほとんどないと思うんだけどな、
不思議に思って視線を移すと、凛の手首には原の手でしっかりと掴まれていた。
…原まで公の場で何をしてるのよ
と思ったところで、由華の隣に凛が座り全員着席完了。

