まだ、見てるだけ。



「っや、照れてない、し!」

動揺むきだし!
何してんの私〜、、

照れてない照れてない照れてない…

こんなん、原も誰にでも言ってるんだから!たぶん。

騙されるな〜!

さすがに熱くなってきてる気がするのは…
気のせい、だよね?

「……もうそろやめてくんね?」

西野の、低い声が響いた。

「あっ、ごめ…」

反射的に謝ってしまう。

こんなに低い声は初めて聞いて、ちょっと体が震えてしまう。

そっか、私みたいな分際が原の言う「かわいい」を間に受けるなって話だよね、

かわいくないし。うん。

「ごめんって圭〜」

原は、少し煽るように笑いながら、西野に言う。

何か2人の間になにか炎のようなものが見えた気がしたのは、きっと気のせいだ。