さっきの彼のことが忘れられなくて、上の空になっていた。
「もしかしてなんかあった〜?!男か男!」
「えーなになに!他のクラスにイケメンでもいたの?!」
こう言う時だけ勘のいい2人、ほんとにどうにかしたい。
「っえいや…まぁ、うん」
説明するのも面倒くさいけど、これ以上聞かれても困るので私は素直に朝のことを2人に話した。
「えーなにそれ!ってことはそいつは3組なのね?」
星羅にクラスまで当てられてしまい少し戸惑う。
「う、うん…まあちょっとびっくりしただけ!別に惚れたとかじゃない!」
好きになっちゃったのとか何とか聞かれるのも面倒なので、とりあえずそう言っておいた。 だって今の私は恋愛には全く興味がなく、ただみんなといるのが楽しい。
そのあとは特に、彼のことを思い出すことはなかった。

