西野くんが一応名前を呼んで確認し始めた。

「名前呼んだら返事してね〜」

「畠中さん」
「はぁーい」

「藤川さん〜…」
「はい」



「川瀬さ〜ん」
「っは、はい!」

「お〜いい声だ」

西野くんの口から自分の名前が呼ばれるのが不思議な感じがして、少し大きな声を出してしまったみたい。

「紗蘭声でかい!」
「部活じゃないってば」

凜と青葉に笑われながらそんなツッコミを受ける。

西野くん、さっきいい声だって…
あーー恥ずかしい、恥ずかしすぎる。

寒いはずなのに少し体が熱いのはきっと気のせいだ。