そんなことを考えながらうとうとしていると、いつの間にか目的地に到着した。


「さっむ〜!!」

あたりからはそんな声がたくさん聞こえてくる。
当たり前だ、ここは福島県。
私たちがいつもいる東京とは違い、吐いた息が白くなるほど空気が冷たい。

「それじゃあ班ごとにバスに乗るので、班に分かれてリーダーは人数確認してくださーい」

先生のそんな指示が通り、私は奈心と星羅に別れを告げて自分の班の場所に向かった。

「青葉っ!」

そこには、もうすでに白いマフラーを巻いた青葉が立っていた。

「紗蘭〜こっちは寒いね〜」

そんな他愛もない会話をしているうちにだんだんど班のメンバーが集まってきた。