「それより、谷川と一緒だし…」

本当に、なんの偶然なんだろう?

「うわ、谷川?!」

「あの人無口な感じするけど…泣き虫だって聞いたことある!」

「心を開いた人には感情的なんじゃない?」

谷川の話題で盛り上がっている奈心と星羅とは違い、私は窓の外を見た。

新幹線って、ほんとに酔う…

「まあ西野くんみたいなかわいくてかっこいい人がいるだけ十分でしょ!」

星羅がそう言う。

でもまさか、星羅の言う通り西野くんと同じ班になるなんて、私も思ってもいなかった。正直ちょっと嬉しいような気もする。