.


.

「それにしても紗蘭の班はキャラ濃いよね〜」

あっという間に1週間が過ぎて、ついに今日は修学旅行当日。
移動中の新幹線の座席はクラスごとに分けられていて、目的地に着くまでみんなそれぞれ雑談をしていた。

「西野くんと同じ班だもんね!」

笑いながら奈心が言った。

「いや〜まさか、紗蘭が言っていた人が“あの”西野くんだとは思わなかったよ〜!」

そう、私はよく知らないけれど星羅いわく、西野くんは結構女子の間で人気らしい。
しかし、いつも西野くんの周りには2、3人男子がいて、なかなか近づくことができないってみんなが言っていた。