「やっばい遅刻する!!」




現在時刻は8時28分。あと2分で本鈴が鳴ろうとしている。もう11月に入り、肌寒い風が吹くのを無視して、学校の正門をくぐった。




ここから4階にある私の教室まで走ればなんとか間に合うはず…!




そう思い校庭の脇の道を突っ走り私たちの教室がある第二校舎へ向かった。



他にも急いでる子がいるのかな…?



私を追いかけるように階段を登る足音がした。



あれ、この人何階まで登るつもり?もしかして…



4階に着いたところで曲がり2人して廊下を走る。
やっぱり!同い年だ!



「よっしゃ、セーフだね」




一緒に走ってきた彼はその言葉を残し、爽やかに笑って、隣のクラス、3組の前のドアから駆け込んで行った。