柊二にとって、あの元カノは地雷みたいなもんだ。
何で付き合ってたのか、未だに分からない。
中2のほんと今頃だったかな?告られた、と言って、他クラスの女子と付き合ってた。そんなに楽しそうではなかった。むしろ疲弊してるような。そりゃ1ヶ月も続きませんわ。
彼女できたとして、私の気持ちは変わらない。そんな簡単に切り替えられないよ…。ずっと好きだったのに。
「今日は真美静かだねー、なんかあった?」
「えっ」
元凶に問われて言葉に詰まる。
「…いやぁ、遅くまでアニメ観てたから寝不足で」
嘘だ、寝不足なのは本当だけど。ショックで眠れなかった。
「寝不足ダメだよー。俺が、めっ!するよ」
「そんなこと言うの、彼女だけにしなよ」
言ってて虚しくなった。私は選ばれなかった負け組だから。
「寝不足で機嫌悪いな、真美。まーいいけど」
教室に着くまで、いや着いてからも、黎矢とは話さなかった。それだけショックだったってことだ。
キスシーンまで見せられて、たまったもんじゃない。