部活終わり、外はもう暗くなってきてる。初夏ということもあって、そんなに真っ暗ってわけではないけど、夜なりに暗い。


「真美」

「え?柊二も上がり?」


後ろから柊二が声をかけてこちらに駆けてくる。


「おつかれ」

「おつかれー」


柊二はサッカー部で、黎矢は私と同じくバスケ部。ただ黎矢は陽キャ仲間とカラオケ行ったり遊びに行ったりするから、帰りが一緒にならない。柊二も今日はたまたまだ。


「帰るぞ、暗くなってきたし」

「うん、帰ろー」


2人の時は、無言でも帰る。そんな時間も心地良い。
黎矢と柊二しか仲良しがいないから。腐れ縁でずっと一緒にいるから慣れてるってのもある。


「明日は何もテストないよね?」

「ねぇよ、けど予習とか復習とか、した方がいいんじゃないのか?特に真美の場合は」

「私の場合はって!柊二も道連れじゃ!」

「俺は言われんでもやるから」

「テスト勉強はしないくせに?」

「定期テストの時はちゃんとやってるっつの」

「小テスト舐め腐ってんな、私は黎矢と柊二の2人と進級したいから頑張ってるのに…」

「さすがに留年するほど酷くないと思うけど。まあ頑張るのはいいことだ」


珍しく柊二が褒めてきた。ちょっとだけだけどね。

家に着いて、


「じゃあまた明日!」

「おうよ、またな」


とバイバイする。