先生、それは✗✗です…!

わたしは思いきって、反対側の岸へ渡ろうとした。

――そのとき!


「……きゃっ――」


と小さな悲鳴がもれてすぐ、わたしは水の中へ引きずり込まれた。

一歩前に踏み出した瞬間、突然足もつかないくらいの深みにはまってしまったのだ。


「…たっ……助けて…!」


なんとか水の中から顔を出し、助けを呼ぶ。


だけど、流れが速くてみるみるうちに流されていく。

わずかに見えた川遊びするみんなの姿もどんどん小さくなっていく。


…ダメだ。

だれも気づいてくれない…。


わたし…、もしかして…このまま……。


息苦しくて、次第に意識が薄れていこうとした――そのとき。


「…日南っ!!」


わたしを呼ぶ…だれかの声。

バシャーンッ!とすぐ近くで水音がして、泳いできただれかに体を抱き寄せられた。