「…えっ、でも今――」
「これを返そうと思っただけだよ。…なんだ、思い出したわけじゃなかったのか」
そう言って、先生はわたしの両耳になにかをつけた。
慌てて手に取ってみると、それはわたしが失くしたと思っていた大事なワイヤレスイヤホンだった…!
「俺の部屋に落ちてた。お前の忘れ物だと思って、理人に連絡先を教えてもらおうと思ったが、無理って言われて」
…あ、そういえば――。
『鳥羽さんがなくるちゃんの連絡先教えてほしいって言ってるみたいだよ?』
あれは…、そういうことだったのか。
「あ…ありがとうございます」
わたしは、ペコッと頭を下げる。
いろいろと勘違いしていて、…恥ずかしい。
「お前って怒ったりしおらしくなったりで、忙しいやつだな」
「…だって、あのときの鳥羽さんが…まさか“担任の先生”として再会するとは思ってなくて。わたしも…どういう反応したらいいのかわからないんです」
「これを返そうと思っただけだよ。…なんだ、思い出したわけじゃなかったのか」
そう言って、先生はわたしの両耳になにかをつけた。
慌てて手に取ってみると、それはわたしが失くしたと思っていた大事なワイヤレスイヤホンだった…!
「俺の部屋に落ちてた。お前の忘れ物だと思って、理人に連絡先を教えてもらおうと思ったが、無理って言われて」
…あ、そういえば――。
『鳥羽さんがなくるちゃんの連絡先教えてほしいって言ってるみたいだよ?』
あれは…、そういうことだったのか。
「あ…ありがとうございます」
わたしは、ペコッと頭を下げる。
いろいろと勘違いしていて、…恥ずかしい。
「お前って怒ったりしおらしくなったりで、忙しいやつだな」
「…だって、あのときの鳥羽さんが…まさか“担任の先生”として再会するとは思ってなくて。わたしも…どういう反応したらいいのかわからないんです」



