先生、それは✗✗です…!

それに、ファーストキスがこんな感じで終わってしまうなんて――。

…今でも、夢であってほしいと思いたい。


スマホを握りしめたままベッドの上で固まっていると、わずかにベッドを囲う白いカーテンが波打った。


はっとして視線を向けると、カーテンの隙間から鳥羽さんが顔をのぞかせていた…!


「新学期早々サボりか?」


…やばい!

見つかった…!!


ここは、どういう反応を取るのが正解…!?


生徒として?

それとも、この前食事した女の子として?


でも、そういえばあのときって――。

私服で、普段よりしっかり目のメイクをして、髪も巻いていた。


…もしかして、あのときの女の子がわたしだって気づいてない?


鳥羽さん、人の名前を覚えるのが苦手だって言ってたし、意外とこのままバレずに済んだりして。