先生、それは✗✗です…!

「…えっ!?」


驚いて顔を上げると、あいくちゃんがわたしの顔をのぞき込んでいた。


「な、なんかあるわけないじゃん…!あのあとわたし、1人で帰ったんだからっ…」

「そうだったの?鳥羽さんもすぐに抜けちゃったから、2人でいっしょに駅まで行ったんだと思ってたけど」

「違う違う…!本当に鳥羽さんとは、なにもないから…!」


わたし、…変じゃないよね?

いつもと同じ感じで話せてるよね?



* * *



そうして、あの食事会から1週間後――。


今日から新学期。

わたしは、榮林高校の3年生になった。


クラス替えでは、わたしは3年1組に。

親友の紗穂(さほ)とも同じクラスだった。


「紗穂〜!また1年間よろしくね」

「こちらこそ!」


ポニーテールがよく似合う紗穂とは、高校1年生から同じクラスだ。