先生、それは✗✗です…!

わたしは、数合わせで参加しただけ。

ここに出会いを求めにきたわけではない。


「そうだっ。このあと、そのバーテンダーの人のお店に飲みに行こうって話になってるんだけど…」

「わたしのことは気にしないで!高校生のわたしが行くわけにもいかないでしょ?」

「ごめんね…!なんか追い返すみたいで…」

「なに妹に気をつかってるの。たまってるドラマも見たかったし、わたしは帰るね。もともとその予定だったし。あいくちゃんは楽しんできて」

「ありがとう、なくるちゃん〜!」


わたしに抱きつくあいくちゃん。

そのあいくちゃんの頭をぽんぽんとなでる。


もう、これだからどっちがお姉ちゃんだかわからない。


そうしてお手洗いから戻ると、ラストオーダーでわたしが注文したオレンジジュースが置いてあった。