先生、それは✗✗です…!

まるで、『なに勝手に人のことペラペラ話してんだ』と言いたげな顔だ。


そうこうしているうちに、あっという間に時間が過ぎていった。



「あっ、なくるちゃんここにいた〜!」


わたしがお手洗いから出ようとすると、メイクポーチを持ったあいくちゃんが入ってきた。

ちょうど会ったことだし、わたしはあいくちゃんのメイク直しが終わるまで待つことにした。


「それにしてもあいくちゃんと理人さん、いい感じになってきたよね」

「そっ、そうかな〜…!?」

「そうだよ。見た目はちょっとチャラそうと思ったけど、話してみたらいい人そうだし」

「うれしいっ。なくるちゃんは?いい人見つけた?」

「えっ、…わたし!?べつにわたしは、そういうつもりはまったくないから」

「でもなくるちゃん、付き合うなら年上の男の人がいいなって前々から言ってたじゃん」